酒と音楽の日々

酒と音楽が好きです。

酒と音楽の日々

Saeko Suzuki




難題はFrank Zappaである。


自分の中のプログレジャズロックでは理解・共感しがたいものがあった。
それは、恐らく到達できないであろうというJazzの広大な地平に
感じる絶望感とは違うものである。
例えるならば、ジャングルである。


今回聴いた「Uncle Meat」には、一つのヒントがあった。
鈴木さえ子である。


鈴木さえ子は、日本の女性ミューシャンの中で一番好きな人である。
と言っても、好きな人は、大貫妙子矢野顕子と3人しかいないのであるが。


例えるならば、鈴木さえ子の音楽は、子供が怪我をしないように慎重に配慮
されたブリキの玩具(おもちゃ)であり、しかも、職人が丹精を込めた芸術品
である。
魅力を言えばきりがなくなるが、コケティッシュとソリッドの融和、
ステンドグラスかガウディのサグラダ・ファミリアかと思える極め細かいアレンジ。
先にビジョン(映像)があるのではないかと思われる曲調。
一歩間違うとアイドルかと錯覚するフニャフニャボーカル。


私はすっかり虜となり、数年前にTVの積水ハイムのCMで、
「もしも私が立て替えるなら子供が元気な家」というのを聴いたときに、
「何これ?何これ?」と条件反射のようにその声に反応し、
涙を流しながら、犬だったら尻尾が64ビートを刻んだであろう。
阿部寛と一緒に写っている女性は、涙にかすんで良くとらえられなかった。


繰り返すと、極めて芸術的なブリキのおもちゃなので、まじめにふざけているのである。


今回聴いた、ザッパの「アンクル・ミート」からは、鈴木さえ子が感じられた。
ザッパに感じた「ふざけ感」は、受け入れ難いものであったのだが、
鈴木さえ子を感じたとたんに、染み入るように入ってきた。
マリンバなどの音階のある打楽器の使い方が特に特徴的である。
そうだったのか。
以前から、ザッパには先にビジョン(映像)があるのではないかと思っていたのだが、
今回はサウンドトラックということで、より鮮明に感じられた。


これから、ザッパを聴きなおすことにする。

アンクル・ミート(紙ジャケット仕様)

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I WISH IT COULD BE CHRISTMAS EVERYDAY(紙ジャケット仕様)

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Visinda og Leyndardomur(科学と神秘)

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STUDIO ROMANTIC スタジオ・ロマンチスト

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ノーライフキング・ノ・ミュージック

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ザ・ベリー・ベスト・オブ・鈴木さえ子

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